ひなの家@県民共済住宅2023

2023年に県民共済住宅で建設予定です。県民共済住宅の施主は情報収集と共有が命!よろしくお願いいたします。

南面のトリプルガラスを考える

県民共済住宅で2023年度に建築予定のひなです。

 

今回は、窓の話です。

 

県民共済住宅の標準の窓について

 県民共済の標準は、YKKAPのAPW330又はLIXILサーモスⅡとなっています。

APW330はオール樹脂サッシ、サーモスⅡはアルミ樹脂複合サッシとなっているため、断熱性能で言えばAPW330一択でしょう。

サーモスⅡは性能が劣る分サッシ枠が細いなどデザイン面ですっきり見えるのが魅力です。性能よりデザインで選びたい方はサーモスⅡも検討になります。

なお、準防火地域では、YKKAPの窓を選択することが出来ず、自動的にLIXILになりますので、断熱性能を気にされる方は土地選びの段階から注意が必要です。

 APW330の場合、Low-Eペアガラス+アルゴンガス+アルミスペーサーというスペックになります。

 

 ガラスについては、断熱型と遮熱型がありますが、県民共済住宅では遮熱型のみになります。

 温熱環境を考えたパッシブ設計の理論から言うと、

1階 ⇒ 断熱型(冬寒くなりやすいので日射取得を優先に考える)

2階 ⇒ 遮熱型(夏暑くなりやすいので日射遮蔽を優先に考える)

というように使い分けるべきなのですが、残念ながら使い分けは出来ません。

 

オプションのトリプルガラス

 2023年新仕様では、オプションでトリプルガラスへの変更が出来ます。

(YKKAP:APW430)

LIXIL:TW)

トリプルガラスはガラスがもう1枚増えることになるため、単純に断熱性能が向上します。

 APW430とAPW330をの熱貫流率を比較すると次のようになります。(数値が低い方が断熱性能が高い)

APW330 ⇒ 1.37w/(㎡・K)

APW430 ⇒ 0.90w/(㎡・K)

また、スペーサーもアルミから樹脂になるため、スペーサーの断熱性能も向上します。

 

ちなみにOP価格ですが、設計士さんに確認したところ、掃き出し窓で約10万円だと言われました。(結構高い…(;^ω^))

 

高断熱にこだわるならトリプルガラス一択と思っていたが…?

 トリプルガラスへの変更は、一か所約10万円と決して安くはないオプションですが、ローコスト住宅でオール樹脂サッシ+トリプルガラスなんてそうそう入れられるものではないので、高断熱にこだわるなら是非とも入れたいところです。

 

 私も温熱環境についてはガンガンオプションをつけていきたいので当然トリプルガラスは採用するつもりでしたが、調べるうちに必ずしもトリプルガラスを採用することが正解ではないことが分かりました。

 

 簡単に言うと、トリプルガラスとペアガラスを比較した場合、断熱性能は有利になるが、日射取得は不利になる ということです。

 

 以下の動画が分かりやすいです。


www.youtube.com

 

ペアガラス+ハニカムシェードという選択肢

 上記の動画では、ペアガラス+ハニカムシェードを使用することにより、冬の日中など日射取得をしたいときはペアガラスのみ、夜間など日射取得する必要がない時はハニカムシェードを下すことでトリプルガラス並みの断熱性能を確保できるとしています。

これは、ハニカムシェードの中の空気層が断熱効果があるためらしいです。ハニカムシェードは購入して付ける必要はありますが、価格はトリプルガラスよりは安いです。

県民共済住宅で考えるならやっぱりトリプルガラスにした方が無難か

普通に考えるとお金かけてトリプルガラスにするよりハニカムシェードを使った方がなんだかお得にできて、さらに上げ下げにより融通も利きそうな感じがして良いです。

私も色々と悩みましたが、結局トリプルガラスにする予定です。

理由は3つあります。

県民共済住宅では1階も遮熱型ガラス

 パッシブの理論では、1階は寒くなりやすく、できるだけ光を取り込み暖かくしたいので断熱ガラスを、2階は熱くなりやすいので遮熱型ガラスを採用するのが一般的ですが、県民共済住宅では残念ながらそのような使い分けは出来ず、全て遮熱型ガラスになります。

 つまり、ペアガラスにしたとはいえ、遮熱型ガラスなので日射取得はそこまで強くないということになります。

②日射シミュレートをするわけではないので本当に日射取得できるか賭けの部分あり

パッシブ設計をするような工務店であれば当然日射取得のシミュレーションは行うので、ペアガラス+ハニカムシェードにすることでトリプルガラスよりも効率的に過ごすことが出来るという計算が可能ですが、県民共済住宅ではそのようなシミュレーションは行われません。

よって、施主で判断することになりますが、所詮は素人なので果たして本当に上手く日射取得できるのかという部分は賭けになってくると思われます。

私の家も南側は隣地から6m近く離し、庇代わりのバルコニーもつけているため夏の日射遮蔽と冬の日射取得については対策はしたと考えていますが、本当に出来ているのかが住んでみないと分かりません。

③頻繁に窓を開けるわけではない

 これは、県民共済住宅が というよりは我が家の生活スタイルによるものですが(;^ω^)

 頻繁に窓を開けたりして過ごすのではなく、結局窓は締め切ってエアコンに頼るというのが1年の半分以上を占める過ごし方になります。

 となると、外から取り込む(日射取得)という考えよりも、中で作った温熱環境を外に逃がさない(断熱環境)方が大事になってくると思われます。

 

以上を考えると、トリプルガラスにしてとりあえず断熱性能を上げておいた方が安全かなという気がしました。

 

まぁペアガラスでもオール樹脂サッシで断熱性能としては十分なので予算が厳しかったらオプションから外すかもしれませんが。

 

というか日射取得を考えなければ、トリプルガラス+ハニカムシェードは最強ということか…?実験してみたいですね。

 

以上!